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書 籍 案 内

Social Compass Series

子ども像の探究
――子どもと大人の境界



是澤博昭・是澤優子
=著

本体2400円+税
2012年5月5日発行
ISBN978-4-902163-64-3
A5判/並製 264頁
      
子どもを学ぶことは、自分(大人)を見つめなおすだけでなく、
社会、さらには文化を学んでいくことにもつながる
――(「はじめに」より。)


今日、私たちが常識として受け入れている子ども像はどのように成り立ってきたものなのか。近世後半から近代にかけての歴史を中心にその源流を振り返り、現代の「子ども期」を見つめなおしながら、新しい子ども像を探究する。子どもの存在を通して社会・文化を捉えなおす、児童学の入門書。

      
目  次

はじめに

1章 子ども像の源流
 1 新しい子ども
 2 大人という存在
 3 子どもと文化
 4 子どもの世界
 【付論1】 子ども・子供の表記について

2章 伝統社会の子ども
 1 中世から近世へ
 2 近世の子ども
 3 民俗文化に見る人の誕生―七つ前は神のうち
 【付論2】イズミから子守へ―「おんぶ」に見る近代

3章 近代日本と子どもの誕生
 1 近代日本の子ども
 2 幼児教育と教育玩具
 3 教育対象としての子ども―教育玩具とその時代
 4 教育される子どもの拡大
 【付論3】「教育玩具」から見えるもの
 【付論4】日本の幼稚園の誕生と児童保護

4章 子どもとは―保護と教育の対象
 1 子どもの現状と権利
 2 近代の子ども観
 3 教育の必要性―児童労働と学校
 4 保護と教育
 【付論5】サンタモニカ事件に見る日米の子ども観、そして子どもの権利

5章 子ども像の変容
 1 児童福祉と子ども
 2 もう一つの児童虐待
 3 「少年法」と子ども
 4 永山事件と光市母子殺人事件―19 歳は大人か子どもか
 【付論6】何歳まで罪が問えるのか―神戸連続児童殺傷事件・佐世保小6女児殺害事件

6 章 テレビ時代の子ども文化
 1 高度経済成長と遊び空間の変容
 2 テレビに惹かれる子どもたち
 【付論7】子どもの歌に見る生活の変化―鞠つきと羽根つき

7章 情報化社会と子ども―子ども文化の商品化と遊び空間の変容
 1 情報化と子ども文化
 2 大人を取りこむ児童文化
 3 電子空間の遊び
 4 携帯文化の時代
 5 コンピューター時代の子どもと大人
 【付論8】情報化社会と音羽「お受験」殺人事件―映しだされる子育て不安

おわりに

資 料
1 法令(日本国憲法、児童憲章、児童の権利に関する条約、教育基本法、学校教育法、
  児童福祉法、少年法)
2 戦後の子ども向けメディア年表(1945 年~ 2012 年)
3 1953 年テレビ放送開始期の番組

      
    
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