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書 籍 案 内

雑草の夢
――近代日本における「故郷」と「希望」



デンニッツァ・ガブラコヴァ(Dennitza GABRAKOVA)
=著

本体4000円+税
2012年5月30日発行
ISBN978-4-902163-63-6
A5判/上製 420頁
      
日本近代文学を貫く魯迅、与謝野晶子、大庭みな子の〈雑草〉から文学の社会的文脈を明かす。

本書は「雑草」という切り口で日本近代文学を語ろうとする。「雑草」というテーマは、単なる主題を越え、テーマそれ自体が文学史を語りなおすにたる能動的な働きかけをなしうるからである。(「はじめに」より)

      
〈目次〉
はじめに

序章 摘み取れない希望……魯迅の『野草』

第一部 割り込む

第1章 温室の中の雑草園と故郷……北原白秋における内面的空間の構築
 1 日本の文学的空間に組み立てられる「温室」
 2 北原白秋における詩的内面性の構築――『屋上庭園』と「雑草園」
 3 内面の奥に広がる故郷と幼年期
第2章 子供の「園」の「雑草園」

第二部 生い茂る

第3章「雑草の季節」……大自然の雑草園
 1 内面と共同体の接点――与謝野晶子の「雑草」
 2 児童の着目、自然への覚醒――北原白秋『雀の生活』から雑誌『日光』へ
 3 「雑草」との一体化――前田夕暮『雑草心理』
 4 発見され続ける「雑草」――相馬御風

第4章 雑草の生い茂る故郷的空間……「武蔵野」の形成

第三部 生き延びる

 第5章 「不屈の草」
 1 生還の共同体――太宰治、福永武彦
 2 戦争体験と無名の者の共同体――野呂邦暢
 3 内面的空間と共有される歴史的体験――大庭みな子『浦島草』
 4 大庭みな子『浦島草』の根から『野草の夢』へ

 結 び

      
    
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