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書 籍 案 内

イギリス社会学の勃興と凋落
 ――科学と文学のはざまで


A・H・ハルゼー
=著 
潮木守一
(うしおぎ・もりかず)=訳

本体3600円+税
2011年3月28日発行
ISBN978-4-902163-60-5
四六判/並製 408頁
      
20世紀・イギリス社会学全史

社会学という分野に対する信頼が
失墜したイギリス、その原因とは?


イギリス各地で相次いだ大学の社会学科の閉鎖。その要因は? 
イギリス社会において、人々が期待した「社会の科学」の存在の意
味を問う。それはまた“本質的な”問題にまで遡る。日本でも高名な
ハルゼーが書き下ろした20世紀イギリス、100年の社会学全史。
 付=「潮木守一解説」


本書は学問史の一齣といえるが、いわゆる内部分析ではなく、外部分
析である。つまりその学問分野の理論が、いかなる論理的な発展と蓄
積によって成長してきたかを問うのではなく、ある学問分野が、学問
・大学・社会をめぐる環境のなかで、いかなる規定を受けながら成長
し凋落していったのかを分析する方法で書かれている。(「訳者解説」より)


      
目次

  第Ⅰ部 とり巻く環境 

序論
  ダーウィン/説明と解釈/方法/社会政策/ロン
  ドン経済政治学院、地方大学、オックスフォード・ケン
  ブリッジ
1章 文学か、それとも科学か?
  科学と文学/文学の側の主張/文化研究(カルチ
  ュラル・スタディズ)対計量社会学についての結論
  /W・J・H・シュプロット/結論
2章 科学的な方法の登場
  結論

  第Ⅱ部 ものがたり

3章 戦前の社会学
  ホッブハウス/ギンズバーグ/T・H・マーシャル
  /バーバラ・ウォートン/社会人類学/社会行政
  学/ロンドン経済政治学院/結論
4章 戦後の社会学者達
  ロンドン経済政治学院への道/彼等のロンドン
  経済政治学院/野心の形成/デイヴィッド・グラ
  ース/エドワード・シルズ/社会科学者の肖像画
  /マルクス主義/機能主義/結論
5章 拡張期を迎えた社会学
  オックスフォードとケンブリッジは社会学を嫌った
  /社会科学研究審議会/社会科学と政府/政策
  研究と大学の拡大/マイケル・ヤング:社会科学研
  究審議会の初代会長/結論
6章 学生反乱期の社会学   
  反実証主義の攻撃
7章 不安定期の社会学
  フェミニズム/一九七五年以降の事件/社会学と
  社会/説明責任の社会的な形態/政府の関心/
  社会科学者の関心/社会科学研究審議会から経
  済社会研究審議会へ/社会学の研究とその聴衆
  /結論

参考文献・訳者解説・索引
      
    
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