書 籍 案 内 |
人類学的放屁論のフィールド1
放屁という覚醒
O・呂陵(O・ryo・ryou)=著
定価1575円(本体1500円)
2007年5月1日発行
ISBN978-4-902163-31-5
四六判 180頁 |
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人間は大自然の暴風だけでなく身の内なる風の前でもなす術なく小さく無力だ。
東アフリカにおける長年のフィールドワークを核にじっくり発酵させた放屁論考!
文化人類学の魅力とは・・・ 覚醒へと誘うオナラの話。
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目次
序説 薫風響声考
心騒ぐ風 身体の内側を吹く風 社会現象としての風 人間にとっての「自然」 文化のからくり 音も香もない上天の人 放屁の心理と政治学 文化の隙間風 カトリーナの教訓 反文化としての風 死を孕む屁 人間が生むもっとも平和なもの 都市化と屁の抑圧 工業化と汚れの概念 屁のポルノグラフィー 心騒ぐ屁 シュールリアリスト宣言 スカトロジーの本義
1 放屁という覚醒
身体という謙虚な知性 アフリカ人は放屁しない? 穴便所への小旅行 天空の音楽へのハードリング 文化衝撃の二つの型 ファート一発! 息抜きのできる社会、できない社会 鍛練また鍛練 笑わぬ民を笑わせる 反人間としてのロバ ロバを食べたほどの飢饉 ロバ騒動 肛門を食う どちらが屁こきか 遠藤周作の『黒ん坊』 ツンパ実像 スカトロジーか 股屁の孫、臭作 『黒ん坊』と『沈黙』 アフリカと放屈の禁忌 ピグミーと放屁 おおらかな狩人たち 遠藤周作の覚醒
2 旅にしあれば
赤ん坊と人類学徒 「そこ」ならぬ「ここ」 「ここ」の中の「そこ」 蛇口はある 常識はどっち 尻は零下五九度よりも強し 叩き割るオシッコ 男と女 便所事情の深層 阿諛される理由 困難また困難 ホモ・オフキ 蕗と紫陽花 誤解こそが人生だ
3 荒野に風立ちて
放屁と自然と邪術者と 放屁という技芸 出臍と幸せのオナラ ウンチという私 痛い 出ない 屁と精神 どっちが危険か ひり合うこそ尊けれ 屁の邪術教育 放屁の邪術 屁と唯一の純愛物語 放屁と無償の愛と 放屁に世を倦む公達 愛するのは妻か、屁か もう一つの伝承 恐るべき屁ったれ男 放屁という覚醒、再び
4 夜のランナーたちの風
人類学の隠れた技法 浮上する夜のランナー 夜のウォーカー 走る「危険」 街のランナーたち 屁の力 お騒がせ者 走る邪術師 放屁の技術 ハイエナの背に跨がって 夜のランナーの妻 炉石の含意 絶え間なく放つ者 捕らえてみれば 屁と血 想像力への想像力 鉦叩きもん 不死身の男 陽気な「夜走り」愛好家たち ケニアは走る 英雄、キプチョゲ 邪術者の権力 薫風と響声 ジェンダーと運命 かくも短き不在 |
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