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書 籍 案 内


小説と批評




小森陽一
(こもり よういち)=著

定価3570円(本体3400円) 
1999年6月1日発行
ISBN4-906388-73-6
四六判 448頁

      
文学を混沌の宇宙に解き放ち、生成する文学の言葉のゆらぎと<ざわめき> ――今、もっとも方法的な批評家の初の現代文学論集!  小説と対話する批評
      
目次

1 
小説と批評
文体とアイデンティティ
―近代「標準語」と文学的言語
「戦後文学」と語り

2 

ひきだしの気韻
―中勘助『銀の匙』
谷川俊太郎「かなしみ」
『僕って何』
―「存在」との訣別
『風の歌を聴け』
―ON・OFF回路を超えて
大なる幻夢
性への悪意、死への悪意
―漱石『こころ』の彼岸『彼岸先生


差別と排除の言説システム
―『芽むしり 仔撃ち』
「乗越え点」の修辞学
―『万延元年のフットボール』の冒頭分析
生き生きした記憶としての小説
―大江健三郎『懐かしい年への手紙』
メタ・ヒストリーとしての小説
―『懐かしい年への手紙』をめぐる比喩論
小説と<私>性
―近代小説と『懐かしい年への手紙』
日本的近代をはねのけて
―大江健三郎の文学と「日本」
未来の経験
―大江健三郎『治療塔』と『治療塔惑星』をめぐって

4 
前田愛の都市論
―『都市空間のなかの文学』の可能性
前田愛の身体論
―「読者からの身体論」へ
前田愛のテクスト論
―『文学テクスト入門』私註
前田愛の物語論
―比喩と読書行為

5 
文芸―1999・1~12

6 
『千年の愉楽』論
―差異の言説空間へ
自己言及の不可能性
―『地の果て 至上の時』のまなざし
物語という症候

      
    
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