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書 籍 案 内


近代日本の「手芸」とジェンダー



山崎明子(やまざき・あきこ)=著

定価3990円(本体3800円) 
2005年10月15日発行
ISBN4-902163-22-5
A5判 384頁
      
手芸をする主婦のいる風景―  それは理想の近代的家庭イメージである。

本書は、近代における女性の創造力と労働の国家的統治という視点から、手芸という誰もが知っており、しかも誰もが見過ごしてきた「女の手仕事」を初めて浮き彫りにした画期的な手芸論である。
主婦の手芸は商品として売られることはなく、アートの歴史にその名誉を刻まれることもない。それは永遠にアマチュアの無名の手仕事であり、それゆえ女性の美徳の象徴となった。
 (若桑みどり筆)
      
目次

序論
 1 問題の所在 
 2 先行研究 

第1章 下田歌子の社会構想と手芸論
 1 はじめに 
 2 下田歌子の社会構想 
 3 下田歌子の手芸論 
 4 下田歌子の手芸論の位置づけ 
 5 下田歌子の社会構想と「手芸」 

第2章 皇后の養蚕
 1 はじめに 
 2 「皇后の養蚕」の創出 
 3 蚕糸業と皇后 
 4 読み替えられる「皇后親蚕」のディスクール
 5 錦絵にみる宮中の養蚕
 6 明治期における皇后の養蚕の意味

第3章 近代日本における手芸
 1 はじめに 
 2 近代日本における「手芸」概念 
 3 「手芸」テキストにおけるディスクール 
 4 「手芸」の奨励システム

結論

      
    
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